2008年11月12日
ネット通販は不況に強い!?
米国発のサブプライムローン問題に端を発した金融危機から世界同時不況が深刻な事態となりつつあり、日本でも円高・株安・輸出環境悪化で、各企業の中間期決算や、通期(09年3月期)見込みは軒並み減益や大幅下方修正が報じられています。
トヨタが通期営業利益見通しを1兆6000億円から6000億円へ、1兆円(74%)も減益予想としたことが象徴的なショックとして不況感が広がっています。
そんな全面不況感が広がるなかで、08年11月8日(土)の日経新聞9面に「ネット通販、景気減速下でも好調」と小さな囲み記事ながら、数少ない「好調」の文字が相対的に着目されます。 楽天の決算発表で三木谷社長が「ネット通販が景気の影響を受けないことが証明できた」と発言し、仮想商店街「楽天市場」の好調ぶりを強調しています。
楽天の08年1−9月決算発表で、売上高は22%増の1,841億円、楽天市場などEC(Eコマース:電子商取引)事業が利用会員の増加などで23%増の650億円、宿泊予約サイト事業も携帯対応強化で26%増の118億円と好調で、20%減益の証券事業などを補い営業利益は56%増の308億円と報じています。
ネット企業大手のヤフーの08年4−9月決算でも、「10/24に発表した2008年4─9月期営業利益が前年同期比10.3%増の659億円と堅調だった。
売上高は前年同期比11.8%増の1,316億円、このうち広告事業は、前年同期比27.4%増の688億円だった。広告市場ではテレビや新聞など4マス媒体の不振が続いているが、ヤフーは利用者のネット検索結果に連動した広告などが堅調に伸びた。
不動産物件や求人を掲載するビジネスサービス事業の売上高は同2.7%減の274億円、オークションなど個人を対象にしたパーソナルサービス事業は同0.4%減の354億円となったが、広告事業の伸びが押し返した。
経常利益は同12.6%増の650億円、当期利益は同26.1%増の368億円となった。 」 とネット連動広告のEC事業が好調で、他事業の減益を打ち消しています。
ネット通販に代表されるEコマースは本当に不況に強いのか? 不況感がサラリーやボーナスに影響が本当に出てくるのはこれからで、個人の財布の締りが、さらにキツくなるのはこれからだから、まだ断定は出来ないかもしれません。 ガソリン価格の高騰で「出かけるよりもネットで購入」が増えた背景もありそうです。
ただ、個人消費の全体パイは縮小していても、ネットの利便性・迅速性からリアル(実店舗)から、ネット(仮想店舗)がお客を奪っているのは確かなようです。 今後もインターネットの技術革新による利便性の高まり、携帯メディアの拡大、生まれた時からネットに馴染んでいる若年層のネット消費世代化などなど、ネット通販(Eコマース)市場が拡大していくのは間違いなさそうです。
<参考>
2007年国内EC市場規模、BtoBは162兆円、BtoCは5兆3000億円で増加が続く
「平成19年度我が国のIT利活用に関する調査研究」(電子商取引に関する市場調査)の結果公表について

