2008年06月28日
公的年金の運用効率1%UPで1.5兆円増!
政府が6月27日に決定した「骨太方針08」にがっかりしました。 ジャパン・ナッシングと揶揄され閉塞感が漂う日本なのに、これはと期待させる面白くて具体的な成長戦略が何もなく、見送りや先送りされたからです。
日経新聞の論評も「骨太方針は予算要求書に変質したのか」、「成長力強化に迫力不足、歳出増圧力強まる」と改革後退を憂え悪評だった。
議論になっていた政府系ファンドの設立や公的年金積立金の運用改革も見送りとなったようだ。 我々が積み立てている公的年金は約150兆円と世界最大規模で、その運用効率を1%UPすれば、年間1.5兆円も稼げます。
一方で、最近話題になっている後期高齢者医療制度など社会保障費削減規模が2200億円/年(これも見直しで削減規模後退)に過ぎない。 単純な算数なのに、何故、日本の金融資産をもっと効率的に運用して稼ぎ、少子高齢化日本で必要となる社会保障費増額や財政再建などに回すことに踏み出せないのだろうか? これが企業ならトップの判断でとっくにそうやっているだろうし、そうでなければ無能な経営者として交代させられるはずだ。
この公的年金運用について、6月20日の日経新聞「経済教室」に「公的年金の運用改革急げ」(著者:安田隆二氏)の記事が参考になります。 公的年金運用の平均収益率比較が載っていますが、日本の公的年金の平均収益率(06年までの5年間)が3.5%、他方、企業年金連合会が7.8%と4.3%もの差があります。 フランスは10.5%、カナダは9.1%もあります。
いかに公的年金の運用収益率が低いか判ります。
日本の公的年金は「安全確実な運用という名目の下、約7割が国債・財投債に偏った配分を強いられ、ダイナミックな運用を封じらていること」のため、ここ10年の低金利の悪影響を受けていると断じています。 (平均収益率比較表を記事から抜粋して掲載しておきます。)
これからのインフレ懸念が現実となってくると国債に偏った低利運用だと、実質利回りはゼロないしマイナスになる恐れもあります。
記事では、1.運用を多様化する 2.積立金の一部を分離してファンド創設(現在は厚生労働省管轄の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用しており成績が問われる訳でもなく責任があいまい) 3.運用に「黒い目のメジャーリーガー活用」・・・の3つ提案しています。 他の専門家の意見も同様なものが多く、至極当たり前ではないでしょうか?
私など今年から年金受給者になった者にとっても、「黒い目のメジャーリーガーを活用」して貴重な年金資産を増やし高齢化社会に向かっても目減りせず安定した年金財政の運営ができるなら、「面白い!」と大賛成です。
マスコミ(特にTVワイドショー)は、特定の高齢者の憤まんの声や「後期高齢者のネーミングが気に食わない」など、言わば本質的ではない枝葉ばかり取り上げています。 野党も政権狙いの揚げ足とりばかり、政府・与党も批判やポピュリズムに流されて頼りになりません。 マスコミはもっと本質的なマクロな政策に国民の議論を盛り上げてもらいたいと思うのですが如何でしょうか。
<参考>
※上記は「団塊シニアの情報コミュニティ:@あるん」と同時投稿記事です。
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