2007年06月18日
会社の本質が分かる良書ー「会社の値段」(森生明著)
戦後、日本は会社中心の社会で終身雇用と年功序列の枠組みを善として経済発展をしてきた。 私は大学を出てから、この枠組みの中で38年間会社勤めをして、この春に定年退職した。
これは、今思えば、世の中を知らない20歳そこそこの青二才が、たまたま自分が選んだ会社に自分の一生の運命を託すに等しく大きな賭けであった。 一方で、流動性の少ない日本社会では、一旦、会社に帰属していれば安定しているが、その傘から離れることは安易に選択できず、生活の糧を大きく損なうという意識が今でも根強く、成熟経済となった最近の日本では逆に活力を殺ぐ弊害ともなりつつある。
そんな日本の企業社会も資本のグローバル化が進展し、大きく変わろうとしている。 1〜2年前から、M&A、TOB、ハゲタカファンド、事業再生、などの言葉が日常的に飛び交うようになった。
そこで、会社を離れていわば個人投資家の立場となり、改めて、今起きている企業の変化、会社の本質、M&Aの背景を知りたくなった。
本書「会社の値段」(森生明著)では、“「会社買収」に対する違和感を持つ人が多い。 しかし、株式会社というのは、そもそも「会社を売り買いする仕組み」ではなかったのだろうか? 会社に値段を付けるということはということはどういうことなのか? ”ということを分かりやすく解説している。 企業価値算定の考え方と具体例も比較的分かりやすく示されている。
・会社を売り買いすることを反社会的行為だという主張は、会社によって自分が守られている、会社の財産はそのために使って構わない、と思い込んでいる人たちの作り上げた幻想、能力不足の経営者の保身である場合が多い。
・会社に値段をつけて誰でも買えるようにすることが、社会を革新する新たな事業・産業を生み出していく活力源となる。
・適正株価はその会社の将来の成長性予測を現在価値に割り引いたもので決まる。
・会社が蓄積してきた金融資産は全て株主のもので良いか?−−それが資本主義のルール、しかし、日本人はおそらく、その富の蓄積に貢献した全てのステークホルダーのものだという意識が強い。
・中長期的な視点も含めて、会社の価値を最も高めるであろう人が経営者となるべきだ。
Ref:企業価値の求め方と適正株価
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この記事へのコメント
私が電機業界の会社に入社したことは、もちろんパーソナルコンピュータの形もなく、ICメモリーも市場には出ていませんでした。メモリーと言えば、0.5Mが三連ロッカーの2個以上の大きさでした。
それが、あれよあれよと技術革新がされ、ITなくして我々の生活は成り立たなくなっています。
大型電気店に行っても、ブラウン管TVを探すのに苦労する時代です。
10年後にも時代の流れに、片足でも踏ん張り乗せていたいと思っています。

