2005年07月21日
不可解なディスカバリーの打ち上げ再開
野口聡一さんらが搭乗するスペースシャトルのディスカバリーが13日に燃料センサー異常で打ち上げが延期されたが、本日(21日)のニュースで26日午前10時39分(日本時間同午後11時39分)に打ち上げるとの発表が流れた。13日の打ち上げ中止につながった燃料センサー異常の原因はまだ完全には特定できていないという。
アメリカの威信をかけた超ビッグプロジェクトで、「原因が特定できていないままの打ち上げ再開」とは信じられないことである。
以下、ニュース記事の抜粋です。
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200507210006.html
“NASAのパーソンズ・スペースシャトル計画部長は、センサー異常の原因特定のために行ってきた検査プロセスがそろそろ終了するとして「原因として蓋然性の最も高いものは取り除いた」と説明。「一番いい方法は、秒読みを実際に行うことだ。こちらが予想するとおりにセンサーが機能すれば、26日に打ち上げる。何か不測の事態が起きれば、中止する」と述べた。”
CNNの19日のニュース記事の抜粋では、
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200507190017.html
“ディスカバリーは、13日の打ち上げ直前になって、外部の液体水素タンクのセンサーが誤作動。打ち上げが延期された。原因究明が進められているが、まだ解明には至っていない。
CNNが得た情報では、NASAでは現在、以下のような点について話し合いがされているという。
▽タンク関連部分のテストをする――外部の液体水素タンクに燃料を注入するなど打ち上げと同じ状態を作り出し、センサーなどが正常に動くかどうかをみる。NASAでは今春、2回にわたってこのテストを実施。1回目ではセンサーに異常が見つかったが2回目では正常だった。これを受け、NASAは外部タンクを交換。センサーの不具合は解決されたとしていた。これ以降、今回の打ち上げまでテストはしていなかった。“
→常々、アメリカのNASAや航空宇宙産業の超ビッグプロジェクトの大掛かりなプロジェクト管理能力にアメリカ人は長けているな、日本人には真似ができないな、大規模システムの組織マネジメントはさぞかし洗練されているのだろうな−−との思いがあっただけに、今回の報道の液体水素タンクの燃料センサー異常の顛末は信じられない稚拙なレベルであり非常に不可解に思える。
不可解の第二は、野口さんを初め貴重な宇宙飛行士の人命を運び、アメリカの宇宙探査の再開を賭けた今回の打ち上げに対して、原因は特定されていないが「原因として蓋然性の最も高いものは取り除いた、一番いい方法は、秒読みを実際に行うことだ。」などという判断が解せない。 NASAであれば徹底した原因究明をするだろうし、不具合/故障に対しても何重にもリスクヘッジがされているはずではないのだろうか?
表のニュース報道には出てこない何かがあるのだろうか? それともNASAのプロジェクト管理とはニュース報道どおりの言わばいい加減なレベルなのだろうか?
パソコンや情報端末の製品開発に携わった経験からも、発生頻度の非常に少ない間欠障害は真の原因を特定せずに、あいまいな対処療法で逃げの手を打っていると、量産出荷後の何十万台も作った後で問題再発につながる苦い経験をしたこともあった。
従い、真の原因が特定されて的を射た対策がされるまで、出荷日程が迫ろうとも量産Goとしないのが鉄則である。出荷を急ぐ外圧が加わり苦しいが、開発部隊としては真の原因究明を急ぐのが最優先である。
いずれにしても、今回のセンサー不良の真の原因が判明していて、キチンと対策がうたれていて完全解決された前提で打ち上げ再開がされることを望みたい。
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